「分解する」
まずは、リールカッター、ベッドナイフ等の刃物を取り外します。
フロント・ローラー、ギヤ・カバーを外し、慎重にリールカッターを取り外します。
錆がそれなりに発生しています。
しかし、このリールカッターはこの後、洗浄、再塗装、芯出し、
研磨、バランス取り、という工程を経て、ピカピカになって戻ってくる筈。
次に、ドラムを取り外します。
まだ少しディンプルが残っています。軸のガタつきもなく、ドラム自体の偏摩耗も
ありません。恐らく、一度新品のドラムに交換されているのでしょう。
よって、ドラムはそのまま再使用していくことで方針決定。
勿論、若手メンバーにとっては、部品の交換時期はよく分りませんので、都度、
共栄社テクニカル・サポート・センターのベテランに指示判断を仰ぎます。
次に、ギヤケースを開け、ギヤ類を外す作業に取りかかります。
バロネス・グリーンモアの最大の特徴でもある「オール・ギヤ・ドライブ」は、
現在のLM56GBでも継続採用されています。その耐久性の長さ、
正確な伝導を可能にするギヤは、見た目にも安心を醸し出します。
左右グヤケース内には10枚ものギヤがあり、その前後には座金もあります。
組み付け時に間違えないよう部品番号を記した札を取り付けておきます。
少々グリースが汚れてはいますが、ギヤそのものには何の損傷もありません。
慎重に一つずつ外して、灯油で洗浄し、保管用のケースに外したギヤを分けて
保管しておきます。
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