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タイトル
オレと芝生

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第1弾は、ちょっと手前味噌で申し訳ないのですが、共栄社が2018年秋発表した

「無人芝刈機」について紹介します。


※プレイボタンを押すとムービーがスタートします。

ここ数年どの企業でも悩みの種となっているのが働く人の不足です。

社会や経済の構造変化によって今や日本中どこもかしこも人手不足。

共栄社が深いお付き合いをさせていただいているゴルフ場業界についても同様です。

クラブハウスもそうですが、ターフ管理の現場は相当深刻のようです。

10年前には18ホールのゴルフ場では、だいたい十数人の作業者が働いていたと記憶

していますが、今や、5~6名で作業を行っているゴルフ場さんがほとんどと

言われています。

これではグリーンキーパーさんのやりたいことはほとんどできないですね。

最低限の保守管理しかできないのではと思います。


一方で、作業者の高齢化も深刻、ベテランのオペレーターやメカニックが引退時期に

達し、その後継者が育っていない、または不在という状況があちこちで生まれています。

なかなか一般の方には理解されないでしょうが、ゴルフ場の芝刈り作業っていうのは

本当にプロの仕事です。

本編担当者も共栄社入社時にゴルフ場にて作業研修を受けましたが、そんなに簡単に

グリーンなど刈ることはできません。

多彩なアンジュレーションや、暗渠などの設備のあるフェアウエイなどは、

結局一度も刈らせていただけませんでした。

こういうフェアウエイを刈るのはベテランのオペレーターしか許されないのです。


日本のゴルフ場ビジネスに寄り添い、その発展に貢献することを事業方針としている

共栄社はこの問題に着目。

数年前よりこの時期が訪れるのを見越して「無人芝刈機」の開発を進めてきました。

2018年秋に各地行われた芝草管理関連の展示会や全国紙などでも紹介されましたので

ご存知の方も多いと思います。


複雑な地形を持つゴルフ場を無人の機械が移動するのは大変です。

昼間であればプレイヤーもいますし、しかもこれが一番大事なのですが、

芝刈り機たるものしっかりとキレイに芝を刈らねばなりません。

そこで共栄社の着目した技術は、ティーチ機能というプログラム技術。

そして、その一号機はもっとも作業の効率が期待される広大な面積を刈る

フェアウエイ・モアとなりました。


まずはフェアウエイの形状を熟知しているオペレーターが一度刈り込みます。

旋回時のモアの昇降のタイミング、ラフやアプローチとの微妙なライン、

池があればその外周、排出口があればそこでのモアのチョイ上げ、

そして芝が弱っていたらそこを避ける・・・

求められる作業は非常に繊細です。この作業を無人芝刈機は全て記憶します。

これがティーチ機能です。

機械にGPSアンテナとそれを補正する地上電波補正システムを装備していて、

機械が完全にその作業を記憶します。

そして、その作業データはSDカードに保存、ホールごとでその作業を記録保存

できます。

記憶された以降は、機械を連れてくるだけ、指定した刈り込み開始ラインまで自動で

移動し、記録したフェアウエイでの作業を終えたら、機械はまた元の場所に戻って

きます。

これをプレイバック機能と呼びます。

森田 誠 氏

ホール間の移動は、いろいろな障害が予測されます。

トンネルや木立に遮られてGPS信号を一瞬ロストしたり、他の作業車両やカートとのすれ

違い、急激な登坂個所などもあります。

そこは共栄社独自のコンセプトの元、開発をしました。


安全性にも配慮。4個の安全センサーが無人芝刈機の周りに装備されており、進行方向に

少しでも物体を感じたら、直ちに機械は作業を止め、モアの回転も止まり、

近くの作業者や管理棟に知らせます。

安全機能の充実こそ、共栄社が一番開発に力をいれている点です。

森田 誠 氏

そして決め手は、共栄社「伝家の宝刀」リールカッターを標準装備。

刈り込み品質へのこだわりに我々はいささかも妥協していません。

また無人で作業を行わない場合は、普通の有人のフェアウエイ・モアとして機能も

します。


まだまだ量産できる機械製品ではないですが、自動車や農業分野でも既に多くの

無人製品が発表されています。

共栄社はこの無人芝刈機を「次世代のスタンダード」と位置付け、開発、そして普及

に力をかけていきます。

日本のゴルフ場産業に寄り添うこと、を目指す共栄社からのひとつの提案がこの

無人芝刈機です。

これにより多くのゴルフ場における慢性的な問題が解決されることを我々は願い、

更なる研究開発に邁進していきたいと考えています。

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