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       バロネス Eメールマガジン Vol.4
 
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 2006年最初の「バロネスEメールマガジン」です。

  年が明けて、もう1ヶ月が過ぎてしまいました。

  インフルエンザも流行っているようですが、みなさまお元気ですか?

  今年も「バロネスEメールマガジン」よろしくお願い致します。

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 ★☆ 今回のメニュー ☆★

 【1】コースマンのひとり言(芝犬 氏)

 【2】06韓国芝草管理機・資材展示会について(共栄社 田中茂一 氏)

 【3】おすすめ情報

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【1】コースマンのひとり言

 今回は、関東のあるゴルフ場のコースマン芝犬さんのホームページ上で公開
 されていますレポートを了解頂き、掲載させていただきます。

 ・コースマン(管理作業に誇りを持ち、常に問題意識を持って管理作業を
  行う人)
 
 ・作業員(管理作業を行う人)

 以上のように定義した場合、コース管理の成否はキーパーさんの優劣だけで
 なくコースマンが何人いるかって事も大事な要素ですよね?

 普段、ゴルフ場でお会いする時、支配人さん、キーパーさん(管理責任者)、
 機械担当さん、オペレーターさんという職務でしか意識していませんが、
 これからはたくさんのコースマンとお会いしたいものです。

 通常は<キーパーのひとり言>ですが、今回は<コースマンのひとり言>と
 させていただきます。 
 

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 ---コースマンのひとり言---

 
 グリーンモア(ブラシ付)について

  当コースでは、グリーン刈り込みにブラッシング機能付のモアを主体に
 使用していますが、ブラシの回転方向が正転・逆転と選択肢があることを
 皆さんは不思議に思った事はないでしょうか?

  ←この部位です。

  私自身、導入当初は何ら疑問なくモアを使用してきましたが、ある時期
 から何の意味で選択肢があるのだろうとずっと考えていました。

  まず、グリーンの定義とはどのような事かというと『均質に刈り込まれ
 整備された緻密な芝生』という事が挙げられます。この均質に整備される
 ことが、グリーンの速度を左右する決め手となります。

  グリーン速度の決め手となる要素として、芝生の刈り高の均質・床土の
 硬度(水分量を含む)・芝生の茎葉の水分量(まだ他にもあるかも
 知れません)が挙げられると思います。

  これら要素の中で、早朝作業の年間2/3を占める芝生の刈り高の均質を
 整える作業(グリーン刈り)について、刈り高を変える事なく均質性の向上
 が図れれば、ボールに掛かる抵抗が減少し、現状の刈高よりも高い設定で
 グリーン速度を同等に仕上げることが可能となります。

 ---図1---
  

  葉先が長いほど、芝生の生育能力の向上・病害抵抗性の向上といった
 ことに繋がるとされてます。上記を実現出来ればそういったメリットも
 生じる訳です。

  昨年の初冬、ベントグリーンに於いて刈り込みの際に、砂を上げて
 しまうことが多々あり、ブラシ回転を逆にしてみてはどうかと提案した
 のが思い至った発端です。
  以下が概略図です。

 ---図2---
  

  苦肉の策でしたが功を奏し、砂を上げることは無くなりました。当初の
 目的はそれだけで良かったのです。しかし、刈り込み後の仕上がりを見て
 『どうもいつもと違うな』という感じを受けました。いつもの状態より
 色鮮やかで、グリーンの面が無風の湖面のような印象(少しオーバー
 ですね)を私は感じました。

  思い立ったら吉日、私はある実験をしてみようと思いました。それは、
 同じグリーン上で正転・逆転・ブラッシング無しといった3パターンの
 刈り込みを施し、各箇所をスティンプメーターで計測して比較してみよう
 と試みたのです。

  12/18に実験をしてみました。本格的に霜は毎日降りてない時期でした
 が、その日は万一に備えて刈り込みを夕刻に行いました。実験をする
 には、グリーンの湿りもなくうってつけでした。

  なるべく計測ラインに不公平がないように、実験対象はフラットな
 No.3BGにしました。花道よりから東西の方向に刈り始め、1/3づつ
 正転・逆転・ブラッシングなしという面に仕上げました。そして、
 同じようなラインとなるよう計測ポイントを選定し計測しました。
  以下が計測結果です。

 ---図3---
  

  設定刈高 4.8mm  ブラシ 3.3mm(地上より)

西→東

東→西

平均値

正転

258cm

282cm

270.0cm

逆転

260cm

307cm

283.5cm

ブラッシングなし

254cm

289cm

271.5cm


  たった1回の計測ですので実証には至りませんが、私の想像以上の
 計測結果でした。

  10cmの差は驚愕に感じませんか?
  もし、自分がキーパーだったら皆さんは刈り高をどれ位上げますか?

  私としては、そういった経験をしたことがないので、刈り高を0.1mm
 づつ上げて高さの違いがどの程度なのか実験してみたいところです。

  あと参照までに、清澄GCのWeb上に掲載されているグリーン
 スピード表の引用を載せておきます。

通常プレー

プロトーナメント

3.1m (10.2フィート)

超高速

4.0m (13.1フィート)

2.9m (9.5フィート)

高速

3.6m (11.8フィート)

2.7m (8.9フィート)

やや早い

3.2m (10.5フィート)

2.5m (8.2フィート)

普通

3.0m (9.8フィート)

2.4m (7.9フィート)

やや遅い

2.9m (9.5フィート)

2.2m (7.2フィート)

遅い

2.7m (8.9フィート)


  では、このような差がどういった違いで生じるのかというのを少し考えた
 ので説明します。それは、根本的に刈り取られ方が違うという事です。

 *正転
  ---図4---
  

  まず、ブラシによって自分側に芝が寝かされます。

  ---図5---
  

  そして、次に刃が寝ている芝を余計に押す感じで刈り取ります。

  場合によっては、刈り取られない芝(寝すぎているもの)が生じます。

 *逆転
  ---図6---
  

  ブラシによって進行方向へと芝が寝かされます。

  ---図7---
  

  そして、寝ている芝を起こす感じで刈り取ります。

  以上が刈られ方の違いです。


 上記のことから私としては、ブラシ選択肢の用途として以下を提案します。

 ○正転→グリーン上に芝かすや落ち葉等ゴミが酷い場合
     (スイーパー効果が生じる)

 ○逆転→芝盛育期は常時選択(少々のゴミは問題なく除外可能)

 ○ブラッシングなし→芝減育期や降雨等により床土が軟弱な場合
           (ブラシを入れると芝を引き上げ、かじる為)

  これから春を迎え、芝の生育が旺盛になった頃に、上記の計測結果を皆で
 実証出来ればと思います。あと、ブラシの機能をグリーン更新時に行う
 擦り込み作業へ応用出来れば、作業効率の向上が図れるのではないかと
 思います。

  以上、まとまりのない文章ではありますが御理解頂ければ幸いです。

  最後に無断でこのような実験を行ったことを深くお詫び申し上げます。


 *補足 モアのブラシ高セッティングについて(ベントグリーン)

  ブラシのセッティングは、作業目的によって地表からの高さを基準と
 するか、刈り高との差を基準とするかの2パターンでの選択があります。

  地表からを基準とした場合は、擦り込みを主体とした作業に適し、刈り高
 との差を基準とした場合は、芝の伸長度を考慮しての作業に適していると
 いえます。

  芝の生育が旺盛である時期については、神経質に調整する必要性は無い
 と思いますが、生育が鈍る初冬・初春の時期に野放図でいることは、芝を
 ブラシの回転によって引き上げ過ぎ、軸刈りを起こすので注意が必要だと
 思います。

  ブラシのオン・オフ判断としては、集積バケットに芝カスが1/3の量を
 大体の目安にすると良いのではないかと思います。冬期でも、ブラシまた
 はグルーマーを回しているという所もありますが、私としては殆んど葉の
 伸長が無い時期ですので、芝を痛めるだけだと感じます。

  

  ブラシの高さを微調整することによって、刈り込み時のターフの均質性
 向上や軸刈り回避、擦りこみ時に効果的な擦りこみや作業効率の向上が
 図れると思います。


                      コースマン 芝犬 (2005年3月)


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【2】06韓国芝草管理機・資材展示会について

 


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『06 韓国 芝草管理機・資材展示会』

  2006年1月18〜20日、韓国京畿道高陽市にある韓国国際展示場
 (KINTEX)にて、韓国芝草管理機・資材展示会が開催されました。

  韓国内でのこのような展示会は2年に一度で、日本のように決まった会場
 での開催ではなく、韓国内の各地で開催されて来ましたが、今回は
 韓国国際展示場(KINTEX)での開催で、この展示会場は昨年4月にオープン
 したばかりとあって、規模・設備ともに幕張メッセに勝るとも劣らない
 立派な展示会場でした。

  展示会の内容としては、出展メーカーは日本・アメリカのゴルフ場管理
 機械メーカーすべてが韓国の代理店を通して展示されており、また、
 タンク車・目砂散布機・スイーパー・ゴルフカートなど芝刈機以外は
 韓国国内メーカー製のものも多数展示されていました。

  その他、肥料・農薬・芝生・スプリンクラーなどを扱う商社のブースも
 多数あり、韓国のゴルフ場は景気が良い(人口4,700万人に対し
 ゴルフ場数約190コースで、ゴルフ場数が足らない。会員権も1億円を
 超すところも出てきている。)為か、今回の入場者数も約3,000人と、
 前回を上回る来場者となり、回を重ねるごとに派手になってきており、
 日本以上に活気に溢れているように感じました。

  お陰様でバロネス製品も年々知名度もアップされています。今年も韓国の
 ゴルフ市場拡大は持続しており、韓国代理店さんと力を合わせる事で、
 より以上の拡販が期待できるのではと思っています。

  

  
  株式会社 共栄社 営業部 田中茂一


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【3】おすすめ情報

  立春は過ぎましたがまだまだ寒い日が続きます。
  思わぬ降雪でコースは閉鎖なんて事態から一日でも早くオープンさせたい
  もの。

  そんな時、キャラメルタイヤをつけてMS300で融雪剤を撒くってのも
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  一度お試し下さい。

  

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 それでは、今回はこれでおしまいです。
 次回をお楽しみに・・・


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