こんにちは! バロネスEメールマガジンです。

  朝晩が人肌恋しい季節になってまいりました。

  プロ野球もクライマックスシリーズ突入!

  日本一に向けて熱い戦いが始まっています。

  私たちの仕事も年末に向けてもうひとふんばり!

  気合いを込めてがんばります。  

  今回もよろしくお願い致します。

 

 

 【1】サントリーオープン2007 ボランティアスタッフに参加して
                     
                                    (株式会社 共栄社 K)

 【2】これだけは知っておきたいニューベントグラスの管理のポイント

                         (セルティスジャパン株式会社 外木秀明 氏)

 【3】ゴルフ場 コース管理システム E
                               「shin」さん


 

【2】サントリーオープン2007 ボランティアスタッフに参加して


  プロのトーナメントってどんなものなんでしょう!?
  知っているようで知らない裏側!

  当社の敏腕セールスマンが突撃体験してきました。
  貴重な体験の一部を・・・

 

 --サントリーオープン2007 ボランティアスタッフに参加して-- 

  2007年9月3日から9月9日まで、総武カントリークラブ
  総武コース様にて、『第35回サントリーオープンゴルフトーナメント』
  が開催されました。

  私は、株式会社グリーンセクション様に誘われ、コースボランティア
  スタッフとして参加させていただきました。

 私が参加したのは、6日(木)のトーナメント1日目で、初めての経験の
  ため、前日は緊張と不安で眠れませんでした。

 当日、早朝4:30に集合です。朝が早いこの業界ですが、さすがに
  これほど早いのは珍しく、眠い目をこすりながらコース管理へ向かうと、
  スタッフの方が集まっています。「おはようございます」と、知った方、
  全く知らない方と挨拶をかわして、配給の朝ごはんをほおばります。

  5:00朝礼が始まります。緊張感あふれる顔、顔、顔。

  眠いけど、「やってやるぞ〜〜〜!!」と気合を入れます。

 朝礼が終わり、各員日本が作った機動性抜群、積載量つめるだけ!!
  (コース内にかぎる)の最高級サルーン軽トラック!!!に分乗して
  コースに向かいます。

 任された仕事は大役バンカーナラシ。仕事柄、機械に乗ってのバンカー
  ナラシは経験済ですが、みんなで並んで、手作業で均して行くのは初体験
  で、慣れていないし、早朝とはいえやはり日差しは暑く相当な体力を消耗
  します。

  「競技委員の方のOKが出なければやり直しだからなあ〜」との脅しを
  受けながら、次第に慣れてきてやっとの事で作業終了です。こんな時は
  全く知らない方とでも不思議な一体感が生まれ、作業は順調にできる
  ものです。

  作業終了後、コース管理へ戻り、汗まみれの顔をお互いにたたえながら
  「おつかれさまでした!!」と。

  その後スタッフパスを貸していただき、トーナメントを観戦に。

  自分が均したバンカーに(ほんの一部ですが)プロがトラップとして
  引っ掛かり、苦戦しているのを見ると、大変だったけど参加できて
  よかったと素直に感じられました。

  この貴重な体験を今後の仕事に生かしていかれたらいいなあと少し
  センチな気持ちになりました。

                        株式会社 共栄社 K


 

【2】これだけは知っておきたいニューベントグラスの管理のポイント

 

  前号に引き続き、セルティスジャパン株式会社 外木氏による「ニューベント
  グラスの管理のポイント」をお送りします。

  今回は「季節的な施肥管理手法@ 盛夏後の施肥管理」についてです。

  ※外木氏は、1990年代後半にニューベントグラスの日本への商品化
   ならびに普及を手がけ、現在は全国各地でニューベントグラスの施肥
   管理手法の提案を行っております。


 

 --これだけは知っておきたいニューベントグラスの管理のポイント--

  ○季節的な施肥管理手法@ 盛夏後の施肥管理

  今回は、季節的な施肥管理手法として、盛夏後の施肥管理について紹介する。

  2007年の夏は、各地で記録的な暑さとなり、ベントグリーンを維持する
  上では、今まで以上に困難な年であったと思う。

  夏越しの更新作業を十分行ったところでも、グリーン上の暑さは、想定外で、
  風通しを良くしたり、早朝に散水したりと、さまざまな対策を行ったことと
  思う。

  盛夏後の施肥管理で重要なことは、暑さにより減少した芝生密度を通常の
  コンディションまで回復させることである。

  そのためには、@芝が栄養分を吸収可能な温度になったときに、A芝生の
  分げつを促進するリン酸成分の高い粒状肥料を十分与えることがポイント
  となる。また、B粒状肥料は、一粒にNPK+微量要素が含まれる
  ホモジニアスタイプ(簡単に言えば、肥料の一粒にすべて同じ成分が
  含まれているもの)の方が、芝に均一に栄養分が与えられる。

  液状肥料で回復させる方法もあるが、高温時には芝への吸収を考えると
  有効と思うが、長期間の効果は期待できず、頻繁に施用する必要があるので、
  散布手間等考えると、経済的でない場面が多いと筆者は考える。

  具体的には、筆者は過去の経験からスコッツ社のスタータータイプ(SF
  スターター)の肥料をお勧めする。

  理想的な芝生回復方法を下記に紹介するので参考にしてほしい。

  日中の気温が27−28℃前後になり、コアリング作業が可能な時期に
  なったら、まず@コアリングを行い、コアを除去する。コアリングの穴の
  直径は6−10mm程度、深さは70−100mmが目安となる。各自で
  状況にあわせて判断してほしい。Aコアリング後に目土を行い、すり込み
  を行う。BSFスターターを15−20g/uを散布する。C散水を行う。

  過去の経験では、約3週間で元気でかつ丈夫なグリーンが復活する。
  毎日散水することが重要なポイントとなる。グリーンの芝密度が十分な
  場合でも、リン酸成分の多い肥料の施用は、芝を元気にさせることに
  つながるので、上記作業は非常に有効であるのでお勧めする。

  ゴルフ場にとって秋に向けての多くの集客を見込む場合は、コアリング
  が許される年内最後のチャンスである。クラブハウス側に「芝密度が
  低下したので元気にさせます!」等の理由を説明し、コアリング+目土+
  SFスターターの作業を行うことは、晩秋までの良好なグリーンを提供
  する上でも必須事項と考える。

  次は、翌春の緑化を促進する晩秋施肥について紹介したい。

                     セルティスジャパン株式会社 外木 秀明
        

 

【3】ゴルフ場 コース管理システム E

 

  Vol.11号に引き続き、一昨年7月から10月に14回に渡り発行
  された

  メールマガジン <ゴルフ場 コース管理システム>

  の発行者である「shin」さんの了解を頂き、第13、14回を転載させて
  頂きます。

 自社管理、アウトソーシング両方のグリーンキーパーの経験を持つ
  「shin」さんが考えたコース管理の改善すべき問題点とは・・・・


  <ゴルフ場 コース管理システム>

 
  ◇私は自社管理のグリーンキーパー、アウトソーシングのグリーン
   キーパーを経験しています。ゴルフ場のコース管理での問題を
   私なりに考えてみました。
 

  最近、景気が回復して来たという話を耳にします。
  ゴルフ場のお客様も増えているようです。
  10月という月はゴルフをするには最適な気候です。
  お客様が増えていると聞くと景気は上向き?と感じてしまいます。

  世間の景気が回復すれば、ゴルフに行く回数も増えるでしょう。
  ゴルファー人口も増えるでしょう。冬眠しているゴルファーも
  目を覚ますでしょう。
  最近はジュニアゴルファーの数も増えています。
  練習場にたくさんのちびっ子がクラブを振っています。
  ゴルフ業界にとっては良いことです。

  ゴルフ場の景気回復はもう少し先ですが、サービス産業、娯楽産業が
  にぎやかなことは良いことです。

  景気が上向いてくるとゴルフ場のアウトソーシングの話が少しずつ
  減ってきているような気がします。
  「コース管理も自社管理に戻す」などの話を耳にします。

  コース管理のアウトソーシングは不景気な時ほど需要があるので
  しょうか?景気が回復すれば自社管理が増えるのでしょうか?

  アウトソーシングに適した業務、適していない業務ってどのようなもの
  なのか?少し調べてみました。


  ◇適した業務◇
  A.正社員に任せるまでもない定型的なルーティーンワーク
  B.専門性が要求される業務
  C.月に数回しか発生しないような頻度の低い業務
  (例)オフィス清掃、設備メンテナンス、経理処理業務、決算業務、
     給与計算業務、社会保険業務など


  ◇適していない業務◇
  D.会社の機密や重要なノウハウに関する業務
  E.経営者の考えが反映される業務
  F.現場に居ないと処理できない業務
  (例)製品の企画開発、人事考課、経営戦略の策定、
     各会社の特色が出る業務など

 

  ゴルフ場のコース管理はどうですか?
  専門性が要求される業務でもありますし、経営者の考えが反映される
  業務でもあります。

  コース管理はアウトソーシングに適している業務、適していない業務?

  アウトソーシングのメリット、デメリット、経営スタイル、経営状態、
  景気の動向で左右されるのでしょうか?

  メンテナンス会社に依頼する理由として、「コスト削減」ということが
  1番に上がります。自社管理ではコスト削減できないのでしょうか?

  自社管理でコスト削減といえば、肥料、農薬、土砂の資材費をむやみに
  削減し、コースのクオリティーを悪くしているようです。


  経営サイドとグリーンキーパーが十分な話し合いが出来ていない 
  ようですね。                        
  経営サイドは、とりあえず経費削減、経費削減です。      
  グリーンキーパーはコースのクオリティーが低下するので、   
  経費削減に対して、NO!と言います。            
  グリーンキーパーは経営を、経営サイドはコースをもう少し   
  理解し、興味を持つことですね。               


  また、全てのスタッフの給与を一律減給、賞与カットを行っているよう
  です。それではスタッフの意欲も沸きません。

  会社にとってプラスになるスタッフとマイナスになるスタッフが同じ評価
  では困ります。資材も同様です。必要な物、不必要な物は違いますよ。

  一律に削減することは全てマイナス効果になりますよ。

  では、メンテナンス会社はどのようにして安く管理しているので
  しょうか?自社管理には出来ないのでしょうか?


  請負金額の決め方は、ほぼ依頼主(施主)の言いなりの金額です。
  コースを視察し見積もりを出しても、その金額通りにはなりません。
  施主は今までの管理費用より安く言ってきます。
  その金額よりさらに低く設定しなければなりません。
  また、今まで一緒に働いてきたコース管理スタッフには、働く場所を
  確保するという名目でメンテナンス会社に移籍するよう勧めます。
  実質的には「解雇」です。

  数社に見積もりを依頼していますので、各メンテナンス会社は、金額を
  下げ、作業内容を充実しなければなりません。
  メンテナンス会社も利益を出さなければなりませんので大変です。
  見積もり金額は安くし、作業内容を充実させるのですから・・・・。

  当然、人員数、能力、資材量、作業内容は、見積もりと実際とは異なる
  でしょう。会社が必要としている利益(多くの利益)は出さなくては
  なりませんから。

  自社管理もメンテナンス会社同様に年間の管理費用を決めれば良いのです。
  自社管理は「利益」を出す必要がありませんから、その分コースに費用を
  かけられます。メンテナンス会社のシステムを得られればメンテナンス
  会社に負けないのです。

  予算の組み方、資材の購入、労務全般などなど。
  金額を決める時は、お互い【あまえ】を捨て、経営、コースを理解し
  ゴルフ場を良くするために話し合うことが大切です。
  (1年間ではなく、複数年で考えることも必要です。)

  「コース管理費用を今までより削減したい。コースのクオリティーは
  向上させたい。だからメンテナンス会社に委託する。」と言われて
  いますが、管理費を今まで以上に削減し、クオリティーを上げるのは
  矛盾がありますよ。しかし、このような要望は多いです。
  (メンテナンス会社はこの費用の中から利益を取るのですよ。)
  メンテナンス会社は外注ですので施主は色々な無理を言ってきます。

  メンテナンス会社も自社管理も管理費用を下げれば下げるほど
  クオリティーは低下します。利益を出さなければならないのなら
  尚更、手抜きは増えるでしょう。コースは年々、徐々に悪くなるでしょう。

  コースのクオリティーを良くするには、メンテナンス会社も自社管理も
  同じような費用、労力を必要とします。メンテナンス会社だけが優れて
  いるのではないのです。自社管理のグリーンキーパーは今までの自社管理
  の【あまえ】を捨てればメンテナンス会社に負けない自社管理が誕生する
  のです。支配人ももっとコース管理に積極的になることです。
  グリーンキーパーの自己満足、独裁的な仕事を排除すべきですよ。

  メンテナンス会社も自社管理も使える資材は同じです。
  労働時間も同じです。自社管理は労務費、人員、資材購入、作業効率、
  機械の使用の仕方、考え方を見直せば良いのです。


  メンテナンス会社に委託されるような体制、メンテナンス会社に委託
  するためにコース管理スタッフを解雇する前に、自社管理の立て直しを
  行ってはどうですか? 


 

                                               ▲ページトップへ


 それでは、今回はこれでおしまいです。
 次回をお楽しみに・・・

  

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