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皆さま、はじめまして。
KyoeishaUSAのヒロ吉田と申します。
アメリカにてバロネス製品販売の統括マネージャーをしています。
今回バロネスEメールマガジン編集部からの依頼により、
我々のアメリカでの取り組みについてご紹介させていただきます。
稚拙な文章ですがお付き合いよろしくお願いいたします。
先ず、KyoeishaUSAという組織について簡単に説明させていただきます。
KyoeishaUSAは文字通り、株式会社 共栄社を親会社とし、
アメリカ合衆国カリフォルニア州に2006年に登記された現地法人です。
現在、共栄社はアジア、オセアニア、ヨーロッパ各圏に進出しており、その進出形態は様々ですが、
ここアメリカではKyoeishaUSAはディストリビューター(総輸入元・総代理店)という位置付けで、
現在、アメリカ国内で25州12拠点の販売網を持ち、主にゴルフコースに向けた販売活動を行っています。
販売アイテムは、バロネスの代表的な製品で、且つ世界レベルの競争力を持つグリーンモアをメインとし、
その他5連のリールユニットを持つラフモア、バンカーレーキを順次投入してきました。
今年は刈り幅46センチ「LM18G」のグリーンモアを世界に先駆けて販売を開始しました。
また来年には5連の大型フェアウェイモアの投入も予定しています。
刈り幅46センチのグリーンモアは、主にアメリカ東海岸にある伝統的なゴルフコースでの需要を見越して
開発、投入されました。
アメリカでのゴルフコースの分布は、実は数の上では東海岸が圧倒的に多く、その多くが古い歴史を持ち、
伝統的なヨーロッパ・スタイルのデザインを持ったゴルフコースです。
これらのゴルフコースでは、グリーンも狭く、また変化に富んだアンジュレーションを伴っているケースが多く、
刈り幅の短い46センチタイプの需要が多いのです。
当初、我々は56センチで十分対応が可能と思っていたのですが、刈り味にこだわるゴルフコースほど、
つまり歩行型グリーンモアを使用するハイレベルのコースほど、46センチの需要が多い事を学びました。
現在、この新製品は東海岸のあちこちでデモンストレーションが展開され、
今後大きな成功を我々にもたらす事が期待されています。
勿論、アメリカ西海岸においてもこの46センチの新型グリーンモアの評価は高く、
先頃、南カリフォルニアにある「シェアウッド・カントリー・クラブ」様においても
6台ご購入の成約をいただいたところです。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、
このシェアウッド・カントリー・クラブはジャック・ニクラウス氏によるコース・デザインで、
また、この12月初旬にはPGAトーナメントである
「シェヴロン・チャレンジ」〈 http://www.tigerwoodsfoundation.org/worldchallenge/index.php 〉
が開催されます。
ホスト・プレイヤーはあのタイガー・ウッズです。
同コースのグリーンキーパーであるショーン・ダイヤ氏は、
このビッグイベントを成功させる為の最適な手段として、バロネス・グリーンモアの採用を決定してくれました。
我々は、この英断に感謝し、トーナメント当日に最高のグリーン・コンディションが得られるよう、
同コースに対し、現在全力でサービス、及びオペレーションのトレーニングを行っているところです。
※昨年書かれた文章です。
日本では、「バロネス」というブランド名の認知は得られていると思います。
ところが、ここアメリカでは我々は参入3年目の新参者で、
ほとんどのグリーンキーパーや支配人はまだバロネスの名前さえ知りません。
ましてやグリーンはコースの「命」。
得体の知れない、実績の無い海外メーカーの製品が使用される機会は今までほとんどありませんでした。
ましてや、アメリカでは「ビッグ3」と言われる歴史と技術、企業規模を兼ね備えた競合メーカーが
互いにしのぎを削っているのです。
これまでバロネスがこのようなメジャーなトーナメントに参入できるチャンスは皆無でした。
しかし、今回はデモンストレーション等を通じ、
バロネスの刈りあがりが非常に優れている事を現場でご理解いただき、
トーナメント開始の1カ月前であるにも関わらず採用していただきました。
我々にとっては次のまた新しいステップを踏み出せたような気がします。
バロネス製品は、ここアメリカでも日本同様、刈り上がりが評価されています。
既にバロネス・グリーンモアを使用するゴルフコースは50コースを超えるのですが、
そのほとんどのお客様より刈り上がりの素晴らしさに対する称賛の声をいただいています。
また広大なアメリカ大陸に広がる多種多様な芝や気候条件に対応する、
各種アッセンブル・ユニット(グルーマー、デサッチ、ブラシ)の正転逆転モード、
ハイ・ロー切り替えギヤの搭載等もその機能の多様性から高い評価を得ています。
特に昨今の芝生のメンテナンスに対する環境配慮の動きから、
グリーン刈り時のグルーマー使用による通気性と日射確保の効能は、
各方面から大きな関心が寄せられています。
勿論、我々の予想外の市場の特異性も数多く目にしました。
常日頃、我々はバロネス製品の高耐久性、つまり「丈夫で長持ち」である事を訴求ポイントとしていますが、
アメリカでの機械の使用平均年数は2〜3年というところがほとんどです。
これはメーカーによる中古買い取りシステムやリースでの購入が多い事によるのですが、
日本のように10年、15年機械が大事に使われる事は稀である事が分かりました。
また、グリーンキーパーをはじめとする作業者が1つのゴルフコースで働く期間が
数年と短いということも関係があるようです。
この辺り、ゴルフ・ビジネスだけでなく、アメリカの商習慣、
ライフスタイルについても日本と大きな違いがあることを学んだものです。
いずれにしても、まだまだ私達バロネスはアメリカと言う、とてつもなく大きな市場に立ったばかりです。
しかも、リーマン・ショック以降、まだこの国の経済は出口が見えません。
まだまだ「メイド・イン・ジャパン」にとって苦難は続くでしょう。
しかし、私達がこの国で、見て、聞いて、学んだ事は、
今後全てのバロネス製品の開発やマーケティングに生かされると思います。
今後のバロネスの取り組みにご注目いただき、温かく見守っていただければと思います。
そしていつの日か、アメリカのメジャー・トーナメントにおいてバロネス製品が使われている姿を
衛星放送などを通じて皆様にお届けできる事を願っております・・・。
KyoeishaUSA Inc. Vice President (取締役副社長)
Hiro Yoshida (ヒロ・吉田) |