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管理作業機は特に使用しない時期(シーズン)がありますので
点検をしないで使用すると、思わぬトラブルの発生も考えられます。
機械を使用しなくても、劣化をする部品もあります。(ゴム類、オイル、ガソリン等)
使用中に故障してしまうと、作業がスケジュールどおりに進まなくなってしまいます。
使用前には、必ず点検整備をしましょう。
Check1 エンジンについて
@ エンジンオイルの汚れ、量の点検。
エンジンオイルの役割は、摩耗の軽減以外に、冷却作用・密封作用・清浄作用・防錆防食作用があります。
オイル量が不足していたり、古いオイルをいつまでも使用していると
オイルの性能が低下してエンジンの寿命が短縮します。
A オイルフィルタの交換。
エンジンオイルは使用している間に金属の摩耗粉、ゴミ、カーボンなどで汚れてきます。
これらの不純物を取り除くためにオイルフィルタがあります。
写真のように何年も交換をしないと、フィルタが目詰まりを起こし
オイルが濾過されずにバイパスしてエンジン内部を循環してしまいます。
B エアクリーナの清掃
空気中のちりや埃を付着させ、濾過し、きれいな空気をエンジンのシリンダに供給します。
エレメントが目詰まりを起こすと、吸入空気が減少し、始動困難や出力低下をまねきます。
フォームプレクリーナ(外側のスポンジ)をカートリッジからはずします。
プレクリーナは液体洗剤を使って水洗い後、清潔な布で押して乾かします。
(※エンジンの種類によっては、プレクリーナにエンジンオイルを浸し
清潔な布で包んで絞り、余分なオイルを除去し使用するタイプもあります。)
カートリッジ(内側のペーパーカートリッジ)は
平らな面を軽くたたいて汚れを落とします。汚れのひどい場合には交換をします。
C 燃料コックの清掃
燃料コックは、燃料タンクからキャブレターへの燃料の流れを停止するとともに
ゴミ、水を取り除きます。
フィルタポットを外し、フィルタポット内部、及びフィルタを引火性の低い灯油等の溶剤で洗い
エア吹きして乾燥させます。燃料漏れがないように確実に、元通りに取付けます。
D 燃料フィルタ・燃料ホースの点検
燃料フィルタは燃料タンクからキャブレターへの燃料の小さなゴミを取り除きます。
燃料中の小さなゴミを付着させ、濾過し、きれいな燃料をキャブレターに供給します。
フィルタが目詰まりを起こすと、燃料の流れが悪くなり、出力低下をまねきます。
燃料ホースはゴム製品です。
本機を使用しなくても劣化するため、燃料のにじみ、または傷んでいる場合は、新しいものに交換します。
同時に締付けバンドを確実に締付けます。
E バッテリーの点検
・ケーブル端子の緩み点検
バッテリー端子と車両側ケーブル端子との接続が緩んでいる場合は
しっかり固定されるまでケーブル端子のナットを締付けてください。
締付けが不十分な場合、バッテリーの充電不足、接触不良により端子損傷、または爆発することがあります。
端子が腐食している場合は、ワイヤーブラシや目の細かいサンドペーパー等で磨き
さび止めグリースを薄く塗布してください。
・電解液面の点検と補水
バッテリーの側面外観から電解液面を確認し
液面が「UPPER LEVEL」(最高液面線)と「LOWER LEVEL」(最低液面線)の半分以下に低下している場合は
補水を行ってください。
補水は、液口栓を緩めて取外し、「UPPERLEVEL」(最高液面線)まで精製水を補充してください。
補充後は、液口栓をしっかり締付けてください。
・バッテリーの比重測定
比重値が1.24(電解液温20°時)以下の場合(比重計の目盛が緑色部にない場合)は充電が必要です。
充電後の比重値が1.225以下の場合や各セルの比重値が0.05以上ある場合は
バッテリーを交換してください。
Check2 本体について
@ タイヤの点検
タイヤの溝山が少なくなると、機械本来の作業ができなくなったり
バーストやスリップをする可能性があります。タイヤは、以下の異常がないか点検してください。
A、タイヤ空気圧(規定の最大空気圧以上に空気をいれないでください)
B、亀裂、損傷
C、異常摩耗
A ブレーキの点検
ブレーキレバーの遊びが大きくなると、ストロークがいっぱいとなりブレーキの効きが悪くなります。
またブレーキカムレバーの動きが悪いと、ブレーキを解除しても引きずりを起こしてしまいます。
ブレーキカムレバーの動きを確認するとともに、グリースアップをしてください。
ブレーキワイヤーの動きを確認するとともに、アジャスタボルトを調整し
ブレーキレバーの引きしろの調整をしてください。
B Vベルトの点検
ベルトの張りが緩いと、踊ったり、スリップする可能性があります。
また、張り過ぎると損傷が早くなる可能性があります。
張り、亀裂、損傷、異常摩耗が無いか確認をしてください。
Xベルトは必ず指定されたものを使用してください。
同じサイズのXベルトでも様々な強度があります。
ダブル掛けのベルトは、必ず2本同時に交換してください。
Check3 作業機について
@ 作業機の点検
作業機の可動部がスムーズに作動するかの確認と、可動部のボルト・ナットの緩みの点検をするとともに
グリースアップを行ってください。
可動部のガタつきを確認します。
もしガタつきがあったら、ベアリング等の摩耗、破損が考えられます。そのまま使用してしまうと
思うような作業ができないばかりか、故障の箇所がひどくなり他の部品の故障につながります。
すぐに整備をしましょう。
Check4 油圧について
@ 油圧オイルの点検
油圧オイルの汚染は、油圧装置の故障の原因となります。定期的に油圧オイルの交換を行ってください。
油圧オイル量の点検を行ってください。
オイル量が少ない場合には、指定オイルを補充するとともに、オイル漏れの点検を行ってください。
また油圧オイルが乳化または透明度が悪くなっていたらすぐに交換をしてください。
油圧ホースはゴム製品です。本機を使用しなくても劣化するため、油圧オイルのにじみ
または傷んでいる場合は、新しいものに交換します。
作業の予定を組んで、いざ始めようと思ったときに、「しまった!!」とならないように、事前に点検を行ってください。
作業にあたっては、必ずエンジンを止めた状態での点検整備をお願いします。
事故・怪我等に注意して作業にあたってください。
取扱説明書には、使用前点検表が記載されているものが多いです。
スケジュールに合わせて点検整備を行っていただくことが、機械を長持ちさせるコツです。
(株式会社 共栄社 CS推進部 田中) |