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昨年の猛暑もあり、夏季のグリーン維持の為に高麗グリーンの見直しや
バミューダグラスへの移行を検討されているコースも多いのではないでしょうか?
その流れに先駆け、バミューダグラス(ティフドワーフ)を採用し
昨年夏季もグリーンの状態が良いと評判となった岐阜本巣カントリークラブのグリーンキーパーの藤原竜彦様に
今年のグリーンの管理状況の実況レポートをお願いしました。
第2回目は、7月の管理レポートです。
藤原グリーンキーパー様のお話
実況管理レポートをするに当り岐阜本巣カントリークラブの指針取り組みを述べたい。
自己反省も含めてこの業界は、横並び意識、周りと同じ事をしていれば安心と言うメンタリティが強く
なかなか新しい事や、今までの考え方の枠から出ようとはしない。
しかし、ゴルフ業界の将来を考えても、悪くはなっても良くなる事はない。
そのなかで、当コースのような全体的に短く、狭く、アップダウンがある三流と云われるコースが
生き残って行くためには従来の考え方の中から出なければジリ貧である。
客のニーズと経営の安定を踏まえつつ、目先の出費を抑えながら
イージーメンテナンスを確立して行きたいと思っている。
その取り組みのひとつが近年の異常気象や温暖化など
どのような気候にでも対応できるように、ティフトンバミューダグラスの利用である。
一般的に厄介者扱いされているティフトンとは、ほとんどが道路の法面などに利用されている
コモンバミューダグラスである。
ティフトンバミューダグラスは、従来のバミューダグラスと比較した場合、繁殖力が旺性で
ターフ品質が良好でコウライと比較して病気や害虫に強く、乾燥にも抵抗性がある。
またオーバーシードのベースとしても適している。気をつけることはティフトンには限らないが
水捌けのよさと、更新作業である。ちなみにフェアウェイで、ボールが沈んで打ちにくいという事はない。
当コースでは、グリーンにはティフドワーフ、ティーグランド、フェアウェイにはティフトン419を植え込み
フェアウェイ、ラフは全面ウインターオーバーシードを行っている。
この異常気象の中、30℃を超える真夏日や、35℃を超える猛暑日があたりまえのように何十日も続くなか
西日本のベントのコースでは、1年2年は何とかなったとしても
向こう10年連続して無事なグリーンはないのではないかとすら考える。
一流コースで、バックアップ体制があり、人も金も使い、いつでもよい状態を保ちそれを売りにする所は別として
二流、三流のコースが、夏場に無理矢理ベントで
神経も経費も使い苦労するよりも、暖地型芝のコウライ(ベントに引けを取らないコースもある)か
葉が柔らかくボールの転がりの良い、バミューダグラスの利用を考えた方がよいのではと思う。
ベントグリーンも、キーパーも限界では?仕事は笑ってしたいものだ。
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