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タイトル
鹿沼

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近年、自動化技術は急速に発展し、人々の日常生活に浸透してきている。

すなわち機械が学び、機械が実行し、究極的な本物のAIが登場する時代。

チャットGPTや生成AI、DXなどが話題となる中、ゴルフ場コース管理でも

そんな時代の変化をいち早くキャッチして、チェックインからコース管理まで

デジタル導入の方向に向かっているのが鹿沼グループだ。

https://www.kanuma-g.com/


今回は、コース管理におけるデジタル化である無人機導入について、

お話を伺った。お話くださったのは、鹿沼グループ 常務取締役の岡田行人氏と、

コース管理統括部部長の橋本進氏です。


そもそも橋本氏がゴルフ場に勤務したのは、前職がサービス接客業だったことも

あり、ゴルフ場レストランスタッフとして入社したのがきっかけ。

しかし、レストランには空きがなくコース管理で働くこととなったのだと言う。

橋本氏は「これが思いのほか楽しくて!楽しくて!手をかければかけるほど

目に見えて綺麗になるんですよ。芝生が応えてくれるんです。

毎日違う仕事で飽きないんです。」と目を輝かせてお話してくれた。

そして、夏が変わったと言われる(猛暑と呼ばれるようになった)2010年、

橋本氏はグリーンキーパーに就任した。

が、「失敗だらけで成功したことがなかった。」と苦笑い。

それでもどこにも負けない良いコースを作りたいという目標だけはずっと変わら

なかった。そんなとき、考え方が変わった出来事ことがあった。それは予算の

かけ方。プライオリティをきちんと考えた予算にしたことで、φ(お金)

を小さくして、品質を向上させることができたそうだ。

この頃から橋本氏は「情報は必要!でもそれだけではダメ!知識は多い方が

良い。」と考えを改めたという。

橋本氏はコース管理の仕事を「明日がんばれ!ではない。来年までチャンスが

ない。常に目標と責任がありますからね…。」という人手不足が続くこの時代に

重みのある言葉をつぶやいた。

反面、「でも、コース管理の仕事には新しい発見ができる楽しみがあります。

芝管理の完成形は無いと思います。目標をもってできる仕事です。」

との魅力を力強く語った。


では、品質を維持向上しながら、ランニングコストを抑えて省力化を図るための

投資として、導入した無人機は期待に応えらえているのだろうか?


岡田氏は「グリーンキーパーの悩みは芝生のことはもちろんですが、

芝管理に携わる人についても、人手不足が大きな悩みです。

そこをどう補うか?が大きな課題です。

そんな中において、無人機は非常に大きな期待でした。実際は…」と言うと、

橋本氏が続けて「無人機はスタッフの一人です。動けば良い面しかないです。

今は、無人機があるのが当たり前になってしまって無いと困りますよ!」と

笑った。

「鹿沼グループは、“また来たい”と思ってもらうコースを作ることを

目標にしています。そのためには無人機の力は必要です。

実際、無人機を運用している鹿沼カントリー倶楽部は45ホールあるので、

導入前は人員と時間的な面で刈り遅れが出てしまっていました。

しかし、刈り込みを2台の無人機に任せることで、この問題が改善されています。

使うお金は変わらないけど、人が来ない(人手不足)問題は補えますよ!」

と岡田氏も笑った。


実際の無人機の運用について伺うと、

橋本氏は「今、フェアウェイの刈り込みは7グループに分けて無人機のみで

行っています。無人機は毎日4時間ぐらい稼働しています。フル稼働ですね。

無人機導入前は、5日に1回だったフェアウェイの刈り込みが3.5日に1回

刈り込むことができるようになり、クオリティの向上にもつながっていると

感じています。

また、フェアウェイを無人機に任せることで人は他作業をして付加価値を

生んでいます。」と明かした。

芝生を刈りたくても人員と時間的な面で芝刈りを断念していたり、隅々まで

管理が行き届かなかったりというケースが減り、妥協せずにコースを仕上げられる

ようになったというのだ。

また、無人機導入の効果を刈り上がりが綺麗になり、クオリティの

維持向上に役立っているという。


※プレイボタンを押すとムービーがスタートします。


※プレイボタンを押すとムービーがスタートします。

無人機の期待値について問うと、「導入前の期待に応えてくれていますよ。

でも、導入後はその期待値がもっと上がりました。この無人機をさらに効率を

上げることはできないか?コース管理の品質を上げるための活用方法はないか?

を考えるようになりました。

当初の期待値100%と今の期待値100%では意味が違いますね。」

と岡田氏が答えてくれた。

コース管理スタッフが少ない状況下でも業務効率が上がり、コースを良い

コンディションで保てるということは、ゴルファーが気持ちよくラウンドして

プレーを楽しめるということにもつながると考えているそうだ。


これから将来、機械に頼るところ、人の技術を生かすところ、この理想的な関係を

目指して、今後もデジタル化の波は大きく広がっていくことは予想される。

鹿沼グループは、ゴルフ場の仕事をデジタルの力で効率化し、サービスの質を

向上させる方向に向かうことで、“デジタルとホスピタリティの融合”を目指す。

鹿沼グループの“また来たい”と思ってもらえる“次のゴルフ場”を創り出す

というビジョン実現のため、芝管理品質の維持向上と従業員の働く環境づくりの

ために、今後もどのように無人機を活用(運用)していくのかが楽しみだ。

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